第12回カナダでカボチャにまつわる初体験
こんにちは。
私の暮らすカナダ・ケベック州では、木枯らしが冷たい今日この頃、長い冬がついに到来しました。
日本ももう晩秋ですね。皆さんは今年も秋の味覚を堪能したでしょうか。
私はカナダに移住して5回目の秋でしたが、これまでで一番カボチャを楽しみました。
今回のコラムでは、私が今年初体験したカナダのカボチャ文化についてお話します。
種類が豊富!カナダのカボチャ
たかがカボチャ、されどカボチャ。
日本でもおなじみのカボチャですが、カナダのカボチャの世界はさらに奥が深い!と感じます。
なんといっても、カナダの街中で見かけるカボチャは、日本に比べて種類が豊富。
秋に入ると、どんな小さい食料品店でも、数種類のカボチャが並べられます。その色鮮やかなこと!黄色に緑、オレンジ、縞模様が入ったものもあります。形や大きさも、どっしりとした楕円形や、細長いもの、ひょうたん型、小ぶりでかわいいものなどさまざまです。
実は、私のカナダ人パートナーが特に好きではないので、我が家の食卓にはあまり登場しなかったカボチャ。でもある日、もうすぐ3歳になる娘と1歳の息子に、旬のカボチャを食べさせたいと思い、市場に立ち寄った時、何気なく2種のカボチャを買いました。ひとつは、日本でおなじみのカボチャに似ている「スイート・ママ」、そしてもうひとつは、気になっていた「クルジュ・スパゲッティ」。
すると、私自身がこのクルジュ・スパゲッティに魅了されてしまい、この秋、何度も何度もリピートすることになったのです!
「スパゲッティカボチャ」とは?
それにしても、クルジュ・スパゲッティcourge spaghetti 、すなわち「スパゲッティカボチャ」という不思議な名前のカボチャ。英語では、spaghetti squash「スパゲッティ瓜」です。
日本でも「金糸瓜」や「そうめんかぼちゃ」と呼ばれて、石川県をはじめ各地で生産されているそうです。私はこれまで食べたことがありませんでした。日本では、茹でた後、水にさらして、果肉のシャキシャキ感を楽しむ食べ方が一般的で、収穫直後の夏季に食べられることが多いそうです。しかし、北米ではちょっと違った食べ方をします。
さて、カナダではどのように食べられているかというと…
まず二等分し、種やワタを取り除いた後、オリーブオイルや好みで塩をかけて、オーブンで40分焼き上げます。オーブンから出して、フォークで果肉を掻き出すと、細長く繊維状にほぐれるのですが、この作業がなんとも気持ちいいのです。これをパスタのソースを絡めて食べれば、名前の通り、まるでスパゲッティのように!
ズッキーニや大根を細長く切ってパスタの代わりにする、ベジパスタみたいですね。しっかり火を入れた後でも、歯ごたえがしっかりあるのが特徴です。クセがなく、あっさりとしていてパスタのソースによく合います。この新感覚がなんとも楽しくて、おいしい〜
パスタに比べてカロリーをだいぶ抑えられるのもうれしいところ。また、クルジュ・スパゲッティのcourgeはフランス語でカボチャと訳されますが、カボチャといっても日本でおなじみの西洋カボチャとは違い、ズッキーニと同じペポカボチャに分類されます。そのため、西洋カボチャに比べてもさらにカロリーや糖質も低いのだそう。
新しい食材との出会いって、うれしいものですね。ここケベックでは、9月から10月にかけてお店に並ぶクルジュ・スパゲッティ、保存条件さえ良ければ、クリスマス頃まで持つそうで、秋冬の新たな楽しみになりました。
街にあふれるハロウィンのカボチャ飾り
秋のカナダのカボチャといえば、食べるカボチャだけにあらず。
ハロウィンに向けて、街にはデコレーション用のカボチャがあふれます。ご存知ジャック・オー・ランタンと呼ばれるくり抜かれたカボチャをはじめ、ちょっと奇妙なハロウィン飾りが楽しい季節です。
10月に入るやいなや、街はハロウィンムードになりますが、北米のハロウィンのクライマックスは、もちろん10月31日の夜に仮装した子供たちが近所の家を「トリック・オア・トリート!」と訪問して、お菓子をもらうこと。子供たちにとっては、バケツいっぱいにお菓子がもらえる夢のような日なのです。
とはいえ、現代はそれぞれの家に事情があります。どの家も訪問してよいわけではなく、ハロウィン飾りは「お菓子用意していますよ」の目印にもなっているそうです。
我が家の子供たちは幼いので、これまでハロウィンは未体験でした。だけど、今年は散歩中に足を止めて、「カボチャいっぱい、クモ、オバケこわーい」と眺めるのを楽しんでいる様子。そろそろ本場のハロウィンをデビューさせたいお年頃です。
コロナ禍のハロウィン
しかし、今年は新型コロナウィルスの影響で、やはりハロウィンも自粛傾向に。ケベック政府は、ハロウィン自体を禁止はしなかったものの、十分に感染リスクを予防した上で楽しむようにと通達がありました。
そこで、今年もお菓子を配りたいという家は、コロナ禍ならではの工夫を凝らしていました。通常は、玄関先で手渡しされるお菓子。今年は長い筒を設置して、滑り落としてキャッチさせるという方式をとっていました。こうすると、ソーシャル・ディスタンスを取ったまま受け渡しができるのです。
よく考えたな〜と思わず感心。その長筒、各家庭の手作りなのがまた、コロナに負けず子供たちを楽しませようという、温かい配慮を感じさせます。この方式は、積雪に備えて玄関が数段高くなっているモントリオールの建物にちょうど良いのもポイント。
小さい子供たちにとっては、家ごとに階段を登る必要がなくて楽だし、アトラクション感もあって楽しい!と、知り合いのママさんは絶賛していました。
ハロウィン、魅惑的なお菓子の祭り?
愉快なコロナ対策はさておき、そもそもうちの子供たちにまだハロウィンは早い!と反対だった私のカナダ人パートナー。彼いわく、カナダのハロウィンは子供にとって、完全にお菓子祭りだとのこと。お菓子の誘惑を身を持って経験してきた彼にとって、親としては早いうちから習慣付けたいものではないのです。
確かに、一般的にハロウィンでもらうお菓子は、とても甘くて、質のよいものではありません。なるほど、この種のお菓子の誘惑は知ってしまったら最後。デビューは遅ければ遅いほどいいな…
そういうわけで我が家では、 トリック・オア・トリートの訪問は、来年まで待つことにして、保育園の仮装デーへの参加と、友達と仮装して公園で遊ぶというハロウィンの「予行演習」程度に止めておきました。
初めての仮装、嫌がるかと思いきや、意外に楽しんでいた娘と、着せられるがままの息子。
家の中では、2人でデコレーション用のカボチャを投げて遊んではしゃぎ(やめて!と言ってるのに)、食卓ではカボチャ料理を堪能して、なんとかお菓子祭りではなく、カボチャ祭りで無事に終わった今年のハロウィンでした。
また来年のカボチャの時期が楽しみです!
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