豊かな大地が育む
鹿児島の茶畑へ
この抹茶がどんな環境で育っているのか話を伺いに、鹿児島県霧島の茶畑を訪れました。遠くには桜島が見え、そしてそこには誰もが安心して飲める健やかで美味しいお茶の畑が広がっていました。
霧島は、澄んだ空気、清らかな水、特徴的で豊かな土、というお茶の栽培に恵まれた歴史のある地域です。そして特に中山間地域は冷涼で霧深い気候により害虫被害が発生しづらいこと、自生する木々のお陰で茶園同士が隣接せず畑を作れるので、強風や他農家の散布する農薬などから有機の茶園を守ることができることなど、有機栽培を行うのに適した土地です。
出発点は
「お茶本来の美味しさを」
地形、水の流れ、隣の畑と隣接しないようになど考え抜かれ、一つ一つ増やされた茶畑づくりの出発点となる想いは「美味しいお茶を作る」ためでした。そのために除草剤・殺虫剤・化学肥料を使わないで木を強くするためにどうしたら良いか、チャレンジを続けてきたそうです。
気候や地形とともに、重要な要素となるが土壌です。土は生きていると言われますが、それは土の中に生きる無数の土壌微生物が盛んに生命活動を行っているから。微生物が沢山いる土は、ベッドのようにフカフカです。微生物が十分息できるように空気を入れ、分解できるだけの肥料をまきます。やりすぎは腐敗の原因になり菌を殺すことに。分解した分だけお茶の木が栄養を吸ってくれるので、濃い美味しいお茶になるそうです。
微生物が沢山いる土は、ベッドのようにフカフカ。幹は太く、柔らかな土にしっかりと根付いている様子が見えました。土を観察しながら菌を生かすということを大切にした土作りが続けられています。
お茶の旨味を引き出す
栽培方法
茶畑の隣には霧島連山の清冽な地下水の溜池がありました。雨が降らない時に利用したり、冬に霜から茶葉を守ったりするために使われているそうです。真冬は−6度ほどになるため、茶葉が霜に負けないように、水を撒き表面を凍らせ、新芽を包む毛布のようにコーティングし瑞々しさを守ります。
遮光性の高い覆いを被せて日光を遮断することで、まろやかな旨味を引き出します。
無農薬、無化学肥料でお茶を育てる有機栽培の茶畑は、そこに立つだけで爽やかなお茶の香りで包まれて、なんとも清々しい気持ちに。
茶畑の訪問後に改めてオーガニックプロテイン抹茶&バニラを飲んでみると、作り手のこれまでの試行錯誤の日々の結果が、この美味しさとなっているのだと、より一層味わい深く感じました。自然と調和した健やかな美味しさです。そして畑で感じた清々しさが、後味の爽やかさとなってずっと続くのでした。