第2回「自分のやり方を作ろう!」
- 【第1回】
- 2018-08-02
「小さな選択の積み重ね」
自分らしい働き方
- 池田
- 春奈さんの今の働き方は、
どんな感じなんですか?
- 田端
- 今は、11ヶ月になる子どもと出勤して、子供のペースにも出来るだけ合わせながらフルで仕事をしています。
母や姉、家族の協力があってこそなんですが、私の中の意識がすごく変わったこともあります。

- 田端
- 昔は、そういう父親の影響で、もっと合理的に会社を大きくしていかないとダメなんだと思い込んでいて、葛藤があったんです。
子どもの頃から、寝ているとき以外は仕事で家にほとんどいない父親の働き方を見ていたので、私も経営者は仕事第一でそうするのが当たり前だと思っていました。
父親が実際に言っていた訳ではないのですが…。
以前は毎日終電まで働いて、
電車がなくなるとタクシーで帰宅の生活。
それでも自分の中の父親が、
「お前は甘い」って言ってる気がして。
がむしゃらだった時期がありました。
- 池田
- うんうん。わかります。
自分の中の両親の呪縛ってありますよね。
実物の親ではなく、内在化した親。
その正体が、実際には自分自身だったと気づいた瞬間、成仏していくという仕組みの…。

- 田端
- そう!
そうなんです。
そんな中、会社の女性スタッフが次々と妊娠や妊活、婦人科系の病気などで退職することになり…。
女性が働きやすい職場をめざしてきたはずなのに、何やってたんだろう…。
と落ち込んでいました。
そして大きな仕事が終わったタイミングで、自分にも子どもができたことで、
”やっぱり、私は全部大事にしたい。
こうじゃなきゃっていうのを捨てて、自分のやり方を作ろう!”
ってやっと思えたんです。
- 池田
- おー!!

- 田端
- まだ試行錯誤なんですけどね。
今は、子育てしながらフリーで働いているママたちが多いのですが、いろんな人と少しずつ仕事をシェアしながらやっています。
そうすると、いろんなママの働き方や、子育てとのバランスなどが、すごく刺激になっていて。
早紀さんとも、よく働き方について話しますよね!
そして、できてきたライフスタイルを、自分が自分に見せていけたら良いなと思っています。
信じたことが間違ってないって証明したい。
さらに、どんどん。
ここでまた、最初に話した事とリンクするのですが、「人が選択できる仕事のやり方」を作りたいんです。

いろんな形の死
- 池田
- 春奈さんは柔らかな外見の中に、ものすごい強さと揺るぎなさを持っていますよね。
だからこそ、人に安心感を与えることができるのかな、といつも思っています。
どうしてそんなに強く信じた道をゆけるのでしょう?
自分の道を信じられる強い何かがあったのでしょうか?

- 田端
- いやー。ありがとうございます。
でも自分では分からないのですが、うーん…。
大げさに聞こえるかもしれませんが、迷ったら、やっぱり死を思うことですかね。
今しかない、とかそういう生き方をしたいとか。
水木しげる先生の大ファンということもあるし(笑)
すごく個人的なことでは、
祖母は耳が遠くて、小学生くらいの時に、あー私もいつか耳が聞こえなくなったり、目が見えなくなっていくのかな、と思っていたんです。
今、見たり聞こえたりしていることも、できなくなっていくから、今しかないんだ!
って、子供心に感じていたことがずっと残っていて。
そういうことが、
判断基準としてあるのかもしれません。
もうひとつ、学生時代に、なんとなく就職活動して就職するということに、強い抵抗があって…。
これじゃあ自分自身に退屈してしまう、と。
それは私にとって、1つの死のように感じました。

- 池田
- 死、なんですね。
肉体としては死ななくても、
心の死。象徴としての。
中村一義の「キャノンボール」という歌が、頭の中で今流れてきました。

- 田端
- なんででしょう。
そう、強く意識していました。
だから毎日を大事に過ごしたい。
自分が自分を面白しろがっていたい。
と2つの死を意識して、選択したものを信じています。
- 池田
- うん。何が自分にとっての死か。
みんながしていることでも、
自分にとっては死だと感じること。
皆それぞれの中に、うん、ありますよね。
そして、それは選択しない、
という生き方をする。
それが春奈さんの生き方。
企業に就職する/起業することがどう、
というわけではなく。
- 田端
- もちろん もちろん
-
<つづきます>