
妊娠初期の心身の変化と、上手な付き合い方
あじさいが雨で色鮮やかに咲く季節になりましたね。
雨降りの日は休息日と思って、いつもやっている家事を後回しにして、ちょっと温かい飲み物を入れてホッとひと息ついてみませんか?あずき茶やとうもろこし茶は体の湿気を追い出すと中医学ではいわれています。むくみが気になる時にもおすすめです。
とうもろこし茶は私がつわりに悩んでいた時に気持ちが安らいでいたお茶でもあります。空腹になると気持ち悪くなるタイプだったので、ほんのり甘味を感じるお茶に癒されていました。それでも、日によっては、香りがダメになる日もありましたし、「あのお店のポテトが食べたい!」ってなることも。
つわりってそのくらい、日によっても、人によっても異なります。だから、つわりの時期って、人と比べずに、自分のペースで過ごすことの練習期間なのかな。と思ったりしています。
今回は私も妊娠中に悩まされたつわりのお話をしながら、妊娠初期の過ごし方や、体に起こっているお悩みにどう付き合うか。お伝えさせてください。

多くの妊婦さんを悩ませる「つわり」とは?
妊娠中のマイナートラブルで最も有名といっても過言ではないつわり。エコチル調査では妊婦さんの約8割が経験するとも言われています。
つわりがなくなると、赤ちゃん大丈夫かな?と心配になることもあります。つわりがあるから妊娠していると実感できることもありますが、それ以上に辛い体の症状でもあります。
もちろん、個人差があって普段通り生活できる妊婦さんもいらっしゃいます。これから妊娠される方はどうか怖がらないでください。
つわりが起こる原因は?
以前は、つわりは気持ちの問題とも言われて辛い気持ちになる方もいらっしゃいました。最近では研究が進み、妊娠する時に出るhCGというホルモンが原因と言われたり、マグネシウム不足、多胎妊娠(双子ちゃんやみつごちゃんのこと)、甲状腺機能や自律神経などが関連があると研究が進んできています。原因がわかると、ケアや治療などの対策が取れるようになるので1日も早くみつかることを願っています。
そして、これから妊娠される方は、運動やお食事、休養の取り方などの生活習慣を見直すことで、つわり対策ができます。妊娠前からできる赤ちゃんへのプレゼントとして、ご自身と赤ちゃんのために、生活に取り入れやすいことから始めてみませんか?

妊娠初期の赤ちゃんとつわり期の栄養
つわりのピークは、8〜11週と言われています。この時期の赤ちゃんの大きさは頭からお尻までの長さで2〜6cmくらい。子宮も握り拳くらいの大きさで、妊娠前から少し大きくなるくらい。なので、周囲の人からは妊婦さんと気づかれません。そんな方でも、妊娠しているとわかってもらうためにあるのがマタニティマークです。赤ちゃんを守るためにも活用してくださいね。
この時期の妊婦さんから、よくご相談いただくのは栄養不足。吐き気があって食べられないと、赤ちゃんが育つか心配ですね。こんな時にからだのシステムは上手くできていて、妊娠中は赤ちゃんに優先的に栄養が届くようになっています。まずは、食べやすいものから食べてみてください。食べられるものが限られている時は、サプリメントを活用することも選択肢のひとつ。どんなものが良いか相談を受ける時にお伝えしているのが、「マルチビタミン」を摂っていただくこと。
国民健康・栄養調査では、ビタミンB、C、D、マグネシウム、鉄分、カルシウムなどが不足していると発表されています。最近はタンパク質の必要性が知られるようになってきたので、以前よりは摂取量が増えましたが、赤ちゃんを育てるために必要な栄養素なので、意識的に摂りたいです。それぞれの栄養素を効率よく摂取するためにも、ビタミンやミネラルがバランスよく含まれているマルチビタミンをまずは選んでみてください。
「食べられない時は無理をせず、
自分のペースを大切に」
— 林 有香(助産師)
つらい時の受診目安と見通し
何も食べられない時は経口補水液を少しずつ口に含むのもおすすめです。水分をとっても吐いてしまう場合は、赤ちゃんとご自身を守るためにも早めに病院に連絡しましょう。
つわりは、15〜20週ごろにはほとんどの妊婦さんが改善します。そして、対処法がある。と知っていただくことで、少しでも安心につながればと思っています。

心と体をゆるめる、アロマと深呼吸の時間
私の経験からは、つわりでお悩みの妊婦さんは呼吸が浅いのかなと思うことが多いです。首や背中をゆるめるストレッチや楽な姿勢がとれるとふっと体の力がぬけてリラックスできます。
アロマオイルのオレンジやベルガモットなどの柑橘系は気持ちを和らげながらスッキリとしてくれるので、アロマショップなどでお試しください。つわりの時は好みが分かれますが、香りは呼吸を深めてくれます。呼吸のペースもお一人ずつちがうように、深呼吸をすることで自分のペースを思い出せますように。

林 有香
助産師 / 周産期ケアスペシャリスト
助産師として20年以上勤務。呼吸を大切にするストレッチやお食事の質の見直しといったマタニティサポートを行う。専門職向け講座の講師も担当。
【第3回は2026/6/19(金)更新予定】











