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コラム『カナダに暮らす。カナダを楽しむ。』

第11回
コロナ禍のカナダに暮らす

1年以上ぶりのコラム更新となりました。その間になんと変化の多かったことか!

個人的には、昨年8月に第2子を出産し、ここカナダ・モントリオールでともに暮らす家族は4人となりました。

乳幼児2人の育児で、慌ただしくにぎやかな毎日を送っていたら、新型コロナウィルスの流行が始まり、やがて世界的パンデミックに。それまでの何気ない日常が、別のものに変わっていく現実を目の当たりにしました。

今回のコラムでは、そんなコロナ禍のカナダで過ごした、子どもたちとの暮らしについてお話します。

コロナ終息を願って、世界各地で描かれた虹のモチーフ
▲コロナ終息を願って、世界各地で描かれた虹のモチーフ。イタリアから始まり、アメリカ大陸にも広がったこの虹のイラストには、励ましのメッセージが添えられています。ここケベックでは、フランス語で「Ça va bien aller (大丈夫、きっとよくなるよ)」。個人宅の窓や店舗のショーウィンドウなど、街中いたる所で見かけます。近所の人々に愛される映画館も第1波の流行中には閉鎖され、映画広告の看板には虹が。]

自宅隔離生活、その時は急にやってきた

新型コロナウイルスは、ここカナダでもあっという間に拡大していきました。
私の暮らすモントリオールがあるケベック州は、残念ながらカナダの中でもっとも感染者数の多い地域となっています。

2月末、教育機関休止の決定が下されてから、人々が集まるあらゆる場所は閉鎖。仕事もいくつかの例外の職業を除いて、出勤禁止になりました。
3月には、同居家族以外の集まりが禁じられ、食料や医薬品など生活必需品の買い出しや、多少の息抜きの散歩以外、外出も禁止。こうして、まもなく実質的に自宅隔離状態となったのです。段階的ではあれ、決定と行使は驚くほど速やかに行われていきました。

対人距離を保つため同時入店には人数制限
▲対人距離を保つため同時入店には人数制限があり、店舗の前に間隔をとって並ぶ人々。7月には、公共の場でのマスク着用が義務化されました。

公園の遊具、使用禁止の難

これまで毎日のように子供たちと外へ出かけ、いろんな人と触れ合っていた生活は一転、朝から晩まで、自宅の敷地内で家族だけで過ごす毎日に。

外で遊びたい盛りの2歳児のいる我が家では、なかなかつらいものでした。しかも、長い冬がようやく明けて、これから外で思い切り遊ばせたかった時期。慣れてきた保育園、楽しかった屋内公園でのアクティビティ、日本人こどもクラブでの大事なひと時もすべて休止。個人的に友達にも会えない。郊外に暮らすおじいちゃんおばあちゃんにも会えない。

やがて、市内の公園の遊具がすべて使用禁止となり、黄色い「触るな危険」テープで覆われている光景を目にしたときには、絶望感に苛まれました。事情のわからない娘は、テープをくぐって遊具に近づいていきます。それを制止するのになんと苦労したことか。泣きじゃくる娘を三輪車に無理やりのせて、引きずるように、やっとのことで帰宅しました。

家での楽しみ方を試行錯誤

この一件以来、しばらくの間、子どもと家の敷地から出ることはなくなりました。目に見えない感染への恐怖、いつまで続くかわからない漠然とした不安に閉塞感。でもこの危機の中にも、なんとか日々の楽しみを見つけなければなりません。

そこで、自宅の敷地内にミニ公園を造ろうと思い立ち、パパがここぞとばかりに腕を振るってくれました。さしあたりテラスに設置したすべり台に、ボルダリングスペース、ブランコに娘は大喜び。10ヵ月頃から早々と歩き出した息子も加わり、おかげで外出せずに、屋外で毎日のように楽しめるようになりました。

長女に比べて、弟の成長のスピードにはびっくり。
▲長女に比べて、弟の成長のスピードにはびっくり。なんでもお姉ちゃんの後を追って、自分も同じようにできるのが当然だと思っているみたい…

ちなみに、現代音楽家である私のカナダ人パートナー。多くのアーティストの例にもれず、コロナ禍でのほとんどの演奏の仕事は、延期または中止を余儀なくされました。当然、予定されていたヨーロッパ演奏旅行も延期。前代未聞の状況に不安はあるものの、「やることは山積みだ〜」と切り替えの早い彼。毎日、アトリエの改修工事に忙しそうでした。

コロナ沈静化せぬまま、過ごした静かな夏

やがて夏を迎えたモントリオールでは、第1波のピークを超えたところで、徐々に元の生活を取り戻していきました。

6月には公園の遊具も再び開放され、しばらくネット上でしか会えていなかった友達と遊びに行くようにもなりました。モントリオールの公園には、工夫された噴水の遊び場がたくさんあり、子どもたちはこれが大好き。親にとっても涼しく過ごせて快適なのです。特別なお出かけはしなくても、ここで毎日思い切りはしゃいで、夜ぐっすり寝てくれるので助かりました。

噴水が楽しい公園
▲噴水が楽しい公園。今年はコロナ感染防止のために、遊べるのは連続30分以内という規則がありました。
隣には通常の遊具もある
▲隣には通常の遊具もあるので、水着のまま双方を行ったり来たり遊ぶ子どもたち。

一方、毎年夏に滞在する湖畔の家Chaletには、今年も行くことに。でも例年のように彼の一族が集合することはなく、私たち4人だけで2週間滞在しました。しばしの間、マスク姿の人々が行き交う都市の閉塞感を忘れて、自然の中でゆったりと羽を伸ばしてきました。

隣には通常の遊具もある
▲モントリオールから車で1時間の湖。滞在中に1歳を迎えた息子は、お水大好き!水から上がると、また自分で戻ろうとするので、パパとママは監視するのに大忙しでした。

ついに我が家にも?コロナ疑惑

しかし最初の数日には、家族の間に緊張が走りました。というのも、湖畔に着くや否や、直前に濃厚接触した仕事仲間から、コロナ感染の疑いの報告を受けたのです。そこで念のため、家族全員で近くの町へPCR検査をしに行くことになりました。

検査は、予約なしでドライブスルーのように車内に留まったまま受けられるというもの。痛くて親子共々泣いたけど(!)、スムーズであっという間でした。そして無料です。結果通知の電話が来るまでは、落ち着かない数日間だったけど、幸い全員陰性でホッとひと安心。

それにしても、突如身近に迫ってくるコロナの脅威を痛感したものでした。

隣には通常の遊具もある
▲散歩中の2歳の長女は、近所に描かれた大きな虹の前に立ち止まり、色の名前を当てっこするのが大好き。おかげで、色の名前を覚えるのに役立ちました。

9月に入るとまもなく、本格的な秋が到来したモントリオール。通常なら、紅葉狩りにフルーツ狩りなどカナダらしい秋の行事にワクワクする時期ですが、ここにきてケベック州では、再び感染拡大が警告されています。

出口の見えない状況に不安が続きますが、そんな非常事態が日常になった毎日でも、天真爛漫に育っていく娘と息子。そして仕事への不安を抱えながらも、明るくマイペースに、余裕を見せてくれるカナダ人パートナー。この秋冬も引き続き、感染拡大に注意しながらも、家族4人で明るく毎日を送っていきたいと思っている今日この頃です。

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